先日(7月5日)、読売新聞のウェブサイトに、「愛知県が県内12市町村空間放射線量を測定」という内容の記事が掲載されましたが、この記事の元になったと思われる資料が愛知県のHPにアップされています。
「探しても、見つからなかった」と思っていたのですが、どうやら、愛知県のHPに、7月4日付けの新着情報としてアップされていたようです。
その資料がこちらです→http://www.pref.aichi.jp/0000043232.html
これによると、
名古屋市(環境科学研究所)は、0.058μSv/h
豊橋市(岩田運動公園)は、0.020μSv/h
岡崎市(岡崎げんき館)は、0.063μSv/h
一宮市(一宮市役所一宮庁舎)は、0.060μSv/h
豊田市(豊田市役所)は、0.065μSv/h
蒲郡市(蒲郡市役所)は、0.049μSv/h
犬山市(犬山市役所)は、0.057μSv/h
常滑市(常滑市役所)は、0.056μSv/h
新城市(新城市役所)は、0.025μSv/h
田原市(田原市役所渥美支所)は、0.027μSv/h
南知多町(南知多役場)は、0.062μSv/h
設楽町(設楽町役場)は、0.057μSv/h
だったそうです。※シンチレーション式サーベイメーターにより地上1mで測定、測定期間は2011.06.24〜07.01。
そして、愛知県は、「この結果によりますと、各市町の放射線量は、0.020〜0.065μSv/hの範囲内であり、本県が、大気中の放射線量を常時監視している名古屋市北区の愛知県環境調査センターの敷地内の値と比べて、全て同等又は低い値であり、県全域で福島原発からの放射能の影響は、特に見受けられませんでした」とまとめています。
こちらに福島原発事故の前と後の数値の比較があります→http://www.pref.aichi.jp/cmsfiles/contents/0000043/43232/sankou.pdf
これらの資料を見ると、やはり先月の下旬に、とある週刊誌が、「愛知県の空間放射線量は本当は高い!」という内容の記事を掲載したことは、かなり軽卒だったと言わざるを得ないでしょう。
放射能に対する油断は禁物です。しかし、週刊誌とは言え、社会的に影響力の強いマスメディアが、専門家による測定結果ではない、いわゆる信憑性に疑問があるデータ(その週刊誌の記者さんが、精度が高いとは言い難いガイガーカウンターで自ら測定したそうです)のみを根拠に、そういった内容の記事を掲載することに大きな疑問を感じます。
彼らが、専門家による精度の高い測定、愛知県の過去の資料やデータなどとの比較検証を行い、その結果を踏まえて、「愛知県の空間放射線量は本当は高い!」と書いたのであれば、文句の付けようがないのですが。
情報の受け手である僕たちも、こういう記事を鵜呑みにしてはいけないのかもしれません。何はともあれ、放射能汚染という問題は、本当に難しいです..
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