多くの方がすでにご存知かと思いますが、asahi.comによると、明治は、生後9ヶ月以降の乳児向けミルクから、最大30.8Bq/kgの放射性セシウムが検出されたと発表し、新たな商品と無償交換するとのことです(ニュースソースはこちら→http://www.asahi.com/special/10005/TKY201112060465.html)。
国の乳製品の暫定基準値では、放射性セシウムは、200Bq/kgで、この粉ミルクから検出された放射性セシウムは、それを大幅に下回っていますが、やはり乳児が飲むミルク用の商品なので、30.8Bq/kgという数値でも心配になります。
ただ、30.8Bq/kgは、国が認めている基準値内の数値なので、メーカーも判断が難しいでしょう。僕の個人的な考えですと、成人よりも放射能への感受性が強いと言われる乳児に30.8Bq/kgは、とんでもない数値ですが、国が設定した基準値が正当なものかどうか、客観的な判断をするのは容易ではなく、改めて放射能問題の難しさを感じます。
また、明治によると、この商品に放射性物質が混入したのは、乾燥させるために使った空気に、福島原発から飛散した放射性物質(3月14〜20日)が混じっていたことが原因だということですが、文科省の航空機モニタリング(埼玉)では、この商品を製造した工場がある埼玉県春日部市は、セシウム134、137の沈着量の合計が10,000Bq/kg以下なのです。このような汚染が比較的軽微な地域でさえ、福島原発が爆発した当時は、商品に30.8Bq/kgもの放射性セシウムが混入するほどの放射性物質が、空気中を浮遊していたという事実に、少なからずショックを受けています。
この時期に関東地方の工場で生産されたスナック菓子(製造工程で外気乾燥させる)などにも、30.8Bq/kgと同程度か、場合によってはそれ以上の放射性セシウムが混入していた可能性もあり、不要な内部被曝を極力避けるのであれば(当時はこのような数値は公表されていませんでしたが)、やはり、大事をとって、この時期に関東地方の工場で生産された商品を購入しない、というのは正しい選択だったのかもしれません。
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